【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】紹介

 

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(やはりおれのせいしゅんラブコメはまちがっている、My youth romantic comedy is wrong as I expected.)は、渡航による日本ライトノベル

 

 

 

あらすじ

1~5巻

千葉市立総武高等学校に通う比企谷八幡は、目が腐っていることと友達がいないこと以外は高スペックな高校2年生だが、高校入学時に交通事故に遭ったせいもあり高校でも友達が出来ず、その結果友達を作ることを諦めて「ぼっち」を極めようとしていた。妙な屁理屈をこねて、ぼっちな高校生活を謳歌しつつリア充を嫌い呪っていた八幡だったが、生活指導担当の教師・平塚静に目をつけられ、「奉仕部」に無理矢理入部させられる。「奉仕部」は、生徒の問題を解決する手助けをする部であり、静による紹介によって生徒が送り込まれて来るところだった。そこで八幡は、校内一の才女として知られる雪ノ下雪乃と出会う。

雪乃は才色兼備な超人である上に整った容姿を持ち弁も立つが、正しさと強さ故に八幡と同じく人付き合いが不器用な少女だった。共通する点があるように見えて、根本的な考え方の違いから、意見が衝突する二人。そんな姿を見て、静はある勝負を提案をする。それは、どちらがより「奉仕部」に持ち込まれた依頼を解決できるかというものだった。最初の依頼人であり、八幡のクラスのスクールカーストの上位に属し、八幡への特別な感情が見え隠れする由比ヶ浜結衣もまた「奉仕部」に入部し、まったく異なる性格・立場の三人は、中二病全開の材木座義輝、テニス部員で男子だけど可愛い女子にしか見えない戸塚彩加、なんでも卒なくこなすスクールカーストの上位の人間である葉山隼人などの依頼をこなしていく。

能力の高さと精神の強さ故に雪乃では行き詰まる問題を八幡が彼独特の価値観と理屈に基づいた変則的な方法で解決していき、その中で三人の関係は少しずつ良い方向に変わっていく。しかし、入学時の交通事故の時に八幡が助けた犬は結衣の飼い犬であったことが発覚。八幡は、結衣の好意的な行動の理由がその事故と同情にあると考えてしまったため、八幡と結衣の関係がおかしくなってしまう。結衣の誕生日を機に関係の清算を図ろうとした八幡だったが、雪乃のとりなしによりどうにか二人の関係の改善がなされる。だが、今度は事故を起こした車に雪乃が乗っていたことが明らかになる。雪乃に対して勝手な理想を押し付けていたことを後悔する八幡と、事故について黙っていたことを気にする雪乃。お互いに負い目を感じ、二人の関係がおかしくなっていく。

6~9巻

表面上は取り繕いながら、しかし決定的に噛み合わない「奉仕部」の面々。そんな時に、文化祭実行委員長に立候補した相模南から委員長の職務をサポートするよう依頼される。有能とは言いがたい上に委員長としての心構えがどこか欠如している相模に加え、雪乃の姉であり確執のようなものがある雪ノ下陽乃が関わってきたこともあり運営は破綻しかけるが、八幡の自己への評価をかえりみない犠牲的な貢献によって文化祭は対外的には無事に終わりを迎え、八幡と雪乃の関係も改善された。

文化祭での行動の結果悪名を背負うことになった八幡だったが、修学旅行先で葉山グループの恋愛問題の解決を求められることになる。難航の末、文化祭と同様に八幡の犠牲的な行動によってとりあえずの解決をみたが、その行動を雪乃と結衣は拒絶し、三人の関係は再び変わっていく。

ぎくしゃくしている中、生徒会選挙で望まぬ立候補をさせられた一色いろはを落選させたいという依頼が奉仕部に舞い込む。またしても犠牲的な解決方法を提案する八幡に対し、雪乃と結衣は反発。自ら会長へ立候補することで解決を図ろうとする。それを目の当たりにした八幡は考えを改め、小町からの依頼という名分を得たうえで策略をもって、いろはと交渉。依頼自体を取下げさせることに成功した。

一件落着したかに見えたが、立候補を取りやめた後から雪乃の態度がおかしくなってしまう。そんな中、生徒会長となったいろはから海浜総合高校との合同クリスマスイベントの手伝いを依頼される。雪乃が本心では生徒会長になりたかったのではないかと考えた八幡は、生徒会と雪乃を近づけさせないため、個人として依頼を受けることに。海浜総合高校側、総武高校側の双方に問題がありイベントの企画は迷走していくが、八幡は自分のやり方に自信が持てなくなっており対策が打てずにいた。雪乃の問題とイベントの問題が重なり途方に暮れる八幡だったが、静の助言を受け自分を見つめなおすことで問題の整理に成功。本心をさらけ出すことで雪乃、結衣との関係を修復し、二人の協力によりイベントも無事に終えることができた。

10巻~

年を越え、一月。3年生進級時の文理選択のため進路希望調査が実施された。選択に迷う葉山グループの面々に対し、なぜか頑なに自分の選択を話そうとしない葉山。3年生でも葉山と同クラスになりたい優美子は、奉仕部に葉山の進路を調べるよう依頼する。材木座と戸塚の協力を得た八幡は、マラソン大会を利用して葉山の進路を聞き出すことに成功、依頼を達成する。お互いを意識しつつもかつてのように活動できるようになった奉仕部に満足する八幡だったが、葉山、陽乃から思わせぶりな指摘を受けることになる。

 

 

 

 

 

概要

友達が1人もおらず作ろうとも思わないひねくれた高校生が、それを見かねた教師によって「奉仕部」という部活に入れられてからの高校生活を描いたラブコメディ作品。『あやかしがたり』に次ぐ渡航の第2作であり、初のラブコメディ作品。平坂読の『僕は友達が少ない』を筆頭とするいわゆる「残念系ラブコメ」を目指し書かれており、第1巻の帯には平坂からの推薦文が掲載されている。